準々決勝第2戦の4試合が行われ、MF鎌田大地(25)とMF長谷部誠(38)が所属するアイントラハト・フランクフルト(ドイツ)が、強豪バルセロナ(スペイン)を敵地カンプノウで3-2で撃破した。2戦合計4-3で準決勝進出を決めた。鎌田は1アシストをマークし、長谷部は後半ロスタイムから途中出場した。4強が出そろい、準決勝の組み合わせはウェストハム-Eフランクフルト、ライプチヒ-レンジャーズとなった。

試合終了の笛が鳴ると、鎌田は笑顔で仲間たちと抱き合った。スタンドのアウェーサポーターは狂喜乱舞でジャンプを繰り返した。極め付きはグラスナー監督。選手たちが見つめる中でピッチにヘッドスライディング。これ以上ない喜びを体で示した。試合が終わって30分以上たって、ようやくEフランクフルトの選手、スタッフたちはロッカー室へ引き揚げた。

勝利の立役者の1人は間違いなく鎌田だった。2点リードの後半22分、左サイドのコスティッチへパスを出し、チームの3点目をアシストした。バルセロナが後半ロスタイムに2点を返したため、結果的に鎌田のアシストが試合を決める値千金のパスになった。

それだけではない。この日は守備面でも奮闘した。バルセロナの得点はフランス代表FWデンベレのドリブルやクロスから生まれることが多い。鎌田は同サイドのデンベレを何度も体を張って止めた。アウェーのカンプノウで気後れせず、名門クラブを相手に存在感を示し続けた。

グラスナー監督は試合後「選手たちがここで成し遂げたことをたたえたい。我々は強いリーグに所属し15戦無敗だった相手に2試合とも力を見せつけた」と満足げにうなずき、「この勝利は私の胸に焼き付けられた」と感慨に浸った。

準決勝ではウェストハムと戦う。イングランド代表MFライスやジャマイカ代表FWアントニオを中心とした手ごわい相手だ。鎌田はバルセロナに勝利した後、ツイッターに「What a feeling(何て気分だ)」と記した。再び最高の勝利を目指す。