サッカープレミアリーグのチェルシーは7日、米大リーグ・ドジャースおよび米バスケットボールNBAレーカーズの共同オーナーであるトッド・ボーリー氏らのグループがクラブを買収することで合意したと発表した。

現オーナーのアブラモビッチ氏が当初から話していたとおり、ボーリー氏のグループが提示した買収費用の25億ポンド(約4240億円)は全額ウクライナでの戦争で被害を受けた人々のために使われるという。

買収費用はチェルシーの銀行口座に振り込まれる。ロシア・プーチン大統領と近い関係であるロシア人のアブラモビッチ氏が英国政府から資産を凍結されており、チェルシーの口座も凍結されている。そのため25億ポンドをチャリティーに使うには、英国政府の承認が必要になる。

またボーリー氏らのグループは新たに17億5000万ポンド(約2900億円)をクラブのために投資することが決まった。本拠地スタンフォードブリッジやアカデミー、女子チーム、女子とU-23が使用しているキングスメドウ・スタジアムなどのために使われるという。

クラブの買収手続きは英国政府やプレミアリーグなどの承認を得て、5月末ごろまでに完了する見通しとなっている。

ボーリー氏のグループは、同氏のほかに米カリフォルニアを拠点とする投資会社クリアレイク・キャピタル、米国人実業家マーク・ウォルター氏、スイス人実業家ハンスユルグ・ビース氏が名を連ねている。