かつてウェストハムやニューカッスルを率い、今年4月からCSKAソフィア(ブルガリア)の監督を務めていた英国人のアラン・パーデュー氏(60)が辞任した。

ESPN電子版によると、チームのサポーターから自軍の黒人選手が人種差別を受け、それに抗議しての辞任だという。パーデュー氏とともに、クラブで初めて黒人としてアシスタントコーチを務めていたアレックス・ダイアー氏(56)もチームを去った。

CSKAソフィアは5月15日のブルガリア杯決勝で、レフスキ・ソフィアに0-1で敗れた。すると同19日の国内リーグ、ボテフ・プロブディフ戦前に、CSKAソフィアの4人の黒人選手に対し、サポーターからバナナが投げ付けられたという。

CSKAソフィアの選手たちはボテフ・プロブディフ戦でプレーすることを拒否したが、最終的に試合は行われ、0-0で引き分けに終わった。

パーデュー氏はクラブの公式サイトで「ボテフ・プロブディフ戦前後の出来事は受け入れがたい。私にとってだけでなく、アシスタントコーチのアレックス・ダイアーにとっても、選手たちにとっても」

「選手たちはクラブへの忠誠心から試合を行うことを決めた。だが試合を妨害しようとした一部の人種差別主義者たちの前で、私はチームを指揮したくない。彼ら(人種差別主義者)が行ったことはまったく正しくない。CSKAのようなクラブにはもっとふさわしい扱われ方があるはずだ」

「私はすべての“本当の”CSKAファンに感謝したい。彼らのサポートと情熱に。この素晴らしいクラブで働けたことは光栄なことだった。だが、残念ながら私のここでの時間は終わりとなった」などとコメントした。