【ドーハ(カタール)=千葉修宏】22年ワールドカップ(W杯)カタール大会出場をかけた大陸間プレーオフが行われ、オーストラリアが0-0からのPK戦を5-4で制してペルーに勝利。5大会連続6度目のW杯出場を決めた。

殊勲は延長後半終了間際にPK要員として投入されたGKアンドリュー・レッドメイン(33=シドニー)。両手を広げ、ゴールライン上でダンスを踊るようにステップを踏む独特のアクションで相手を幻惑した。

ペルーの3人目が左ポストに当てて失敗すると、相手6人目が左へ蹴ったボールはレッドメインが横っ跳びセーブ。これでW杯切符を引き寄せた。

独特の動きと長いあごひげが特徴のレッドメインだが、試合後はいたって謙虚でおとなしかった。テレビのインタビュアーから「国民的ヒーロー」と紹介されると「自分をヒーローとは思ってないよ。試合の少しの部分でプレーしただけだから。120分間戦ったみんなが素晴らしかった」

「出場の機会を与えてくれたことに感謝したい。自分のプレーをやり遂げることだけを考えていた」などと控えめに語った。

勝利を引き寄せた自身の動きについては「以前もクラブでやって成功したんだ。ばかげた動きをしてね」と照れくさそうに説明。そして「自分はこのチームが好きだし、この国を愛しているし、このメンバーが大好きだ。みんながどこかで自分の役割を果たして、この瞬間にたどり着いた。自分がやったことはPKを止めただけだよ」と最後まで謙虚だった。