レアル・マドリードがフランス代表FWエムバペ(23)の獲得を再考するつもりはないとスペイン紙アスが6日に報じた。

エムバペは現在開催中のワールドカップ(W杯)でその実力を遺憾なく発揮し、すでに5得点を挙げ得点ランキングトップに立っている。特に圧巻の2ゴールを決めた1次リーグ最終節ポーランド戦後、SNS上ではRマドリードに対し、エムバペ獲得を求めるファンのメッセージが溢れていたとのことだ。

しかしスペイン紙アスが得ている情報によると、Rマドリード首脳陣はエムバペとの契約に動くつもりは全くないという。それは、Rマドリードはこれまで2度に渡って本腰を入れ、フロレンティーノ・ペレス会長やゼネラルディレクターを務めるホセ・アンヘル・サンチェス氏が前面に出て交渉してきた中、7ヶ月前にエムバペが取った振る舞いが普通でなかったとクラブ内で考えられているためである。

エムバペは当初、今年6月30日でパリ・サンジェルマンとの契約が満了し、事前交渉で「夢のクラブ」と公言していたRマドリードの今季入団が濃厚となっていた。しかし5月に入ってから気持ちが急変。Rマドリードからのメッセージに返信することも電話にも出なくなり、最終的にパリ・サンジェルマンとの契約延長にサインするに至ったという。クラブ内ではこのような振る舞いを「裏切り」、「著しく敬意を欠く行為」と解釈されており、許すつもりはないとのことだ。

一方、同紙はRマドリードが来夏にW杯で素晴らしいパフォーマンスを見せるイングランド代表MFベリンガム(ドルトムント)、さらに24年夏にノルウェー代表FWハーランド(マンチェスター・シティー)の獲得を試みると伝えている。

ベリンガムは将来的に母国よりもRマドリードでプレーすることを希望しているとのことだが、移籍金が約1億5000万ユーロ(約217億5000万円)に達する可能性があることが障害になり得るという。

ハーランドに関してはマンチェスター・シティーと間に、24年夏に1億8000万ユーロ(約261億円)の契約解除金が設定される条項があるため、Rマドリードはそれを喜んで払うつもりだと同紙は伝えている。(高橋智行通信員)