ポルトガル2部オリベイレンセからオファーを受けたJFL鈴鹿ポイントゲッターズFW三浦知良(55)が10日、ポルトガルから帰国した。羽田空港で取材に応じたカズは、55歳にしての欧州からのオファーに「特に欧州には、また行ってみたいと思っていましたが、移籍という形では難しいとは思っていた。そういう意味ではサプライズ。ブラボー!という感じ」と、日本代表の流行語を交えながら喜びを口にした。

現地ではファビオ・ペレイラ監督や強化部長とも食事をしながら会談の場を持った。カズの年齢や現状を理解した上で、グラウンド内外で、サッカーに対する姿勢を若手選手に伝え、ゴール前の落ち着きや経験をグラウンドで示しながら得点に絡むことを期待された。

スタジアムやロッカー、ジムなどの環境面もチェックした。昨季、出場機会を求めて鈴鹿へ移籍したが、今回のポルトガルの移籍にはまた、違う役割も感じている。オリベイレンセは横浜FCを所有するONODERA GROUP(小野寺裕司代表)が経営権を取得したクラブ。カズは「向こうのサッカーの文化や人と関わることも含めて、新しい道を日本のサッカー界につくれるんじゃないかなと。試合に出る出られないは分からないが、それ以上に得ることも僕自身あるかなとは感じましたね」と前向きだった。

現在は鈴鹿が延長オファーを出しているほか、J3YS横浜も獲得に動いている。12日からは自主トレーニングをスタートさせる。カズは「キャンプでしっかり、自分が戦えるか確かめたい」とし、クリスマスまでに来季のプレー場所を決める考えを明かした。