日本サッカー協会は28日、日本代表を率いてFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会で16強に進出した森保一監督(54)の続投を決めた。

日本はW杯に初出場した98年フランス大会から、大会後に監督が退任していたが、今回は同じ指導者が継続する初のケースとなる。

各国もW杯での結果や内容などを踏まえて新たな体制を模索しており、監督人事の動きは出ている。

◆ドイツ 日本と同じ1次リーグE組で敗退したドイツはフリック監督が続投。代表監督には昨年就任したばかり。同国連盟のノイエンドルフ会長は「我々の目標は(24年の)欧州選手権で成功を収めることであり、フリック監督をはじめ、チームを信じている」と話していた。

◆スペイン 日本と同じE組だったスペインは16強敗退を受け、ルイスエンリケ監督が退任。東京五輪で同国を銀メダルに導いたデラフエンテ氏が就任する。

◆アルゼンチン W杯カタール大会を制したアルゼンチンのスカロニ監督は大会前に契約を26年まで延長していた。初のW杯でも手腕が光り、名将への階段を上っている。

◆フランス W杯連覇を逃したフランスのデシャン監督は契約満了となるが、就任から10年以上の名将は今後について「年明けに連盟会長と話し合うので、それまでは分からない」と話していた。

◆イングランド W杯カタール大会で8強入りしたイングランドは、サウスゲート監督が24年欧州選手権に向けて引き続き指揮を執る。16年に就任した同監督は18年W杯ロシア大会で4位、昨年の欧州選手権で準優勝に導いた手腕を評価されていた。

◆オランダ 前立腺がんの治療を受けながら最年長71歳でW杯カタール大会に臨んだオランダのファンハール監督は退任。

◆ポルトガル カタール大会で準々決勝敗退のポルトガルのフェルナンド・サントス監督は退任が決定。14年に就任し、16年欧州選手権優勝、19年には欧州ネーションズリーグ初代王者に導いた。

◆ブラジル 16年からブラジルを指揮していたチチ監督はW杯カタール大会前からの意向通りに退任を表明。ネイマールを中心に一体感を高めたが、8強にとどまった。

◆ポーランド ミフニエビチ監督の退任が決定。ポーランドはW杯カタール大会の決勝トーナメント1回戦でフランスに敗れていた。

◆ベルギー 18年W杯ロシア大会で3位躍進に導いたベルギーのマルティネス監督は退任の意向を表明。カタール大会は1次リーグ敗退となり、スペイン出身の指揮官は「大会前から決めていた。辞職ではなく、契約満了」と話していた。