【マドリード=高橋智行通信員】レアル・マドリードが、延長戦の末に逆転勝利を飾った。

前半19分に先制点を献上。0-1と前半を折り返したが、後半から主導権を奪い返した。同34分に途中出場のブラジル代表FWロドリゴが、相手2人を華麗なドリブルで抜き去り、右足アウトサイドのシュートで同点とした。

互いに決定機をつくりながら、試合は1-1で延長戦に突入。相手が1人退場したところで、Rマドリードは、さらに攻勢を強めた。延長前半14分には、FWベンゼマが逆転弾。同後半17分には、ブラジル代表FWビニシウス・ジュニオールが、得意のドリブルから持ち込み、決定的なダメ押し点を奪った。

アンチェロッティ監督は「今日の鍵は全員のより献身的な姿勢だよ。ベンチメンバーが我々を大いに助けてくれているし、試合数の多い今の段階では全員がチームに貢献できることが必要となる。今日は非常に強い相手とのタフで激しいゲームだった。前半は相手の方が良かったが、後半は自分たちのできる限りのエネルギーを注ぎ込み、それがうまくいった。個人のクオリティーで同点に追いつき、サポーターの応援を受けながら、延長戦に持ち込むことができた」と振り返った。

また、3点目を挙げたビニシウスについては「いいパフォーマンスだった。彼はサポーターの前でプレーすることをとても楽しみにしていたよ。最後まで戦い、とてもいいプレーだった。あのゴールは彼のハードワークに対するご褒美だ。試合前に起こっていたことはとても残念なことだが、彼は試合に集中していたよ」と称賛した。

途中出場から同点ゴールを挙げたロドリゴの交代については、アキレス腱(けん)に違和感があったという。「彼が決めたゴールは本当に素晴らしかった。非常に難しいことを簡単にやることができる。彼は先発でも控えでも我々にとって本当に非常に選手だよ」。

スタメンにはMFクロース、MFモドリッチらベテラン勢の奮闘が目立つ。同監督は「彼らをベンチに置くのは難しいが、セバージョスやアセンシオ、ロドリゴなど絶好調な選手を控えにするのも難しい。我々は今、移行期にある」と今後の世代交代を示唆した。