リバプールが今夏移籍市場の目玉、イングランド代表MFジュード・ベリンガム(19=ドルトムント)獲得レースから撤退する見通しとなった。複数の海外メディアが報じた。クロップ監督のチームはベリンガム獲得に必要な移籍金を、チーム全体の整備に充てる見通しだという。

リバプールは以前からベリンガム獲得に興味を示しており、獲得レースで先頭グループにいるとみられていた。だがベリンガム獲得は金銭面で他のウイークポイントの修繕を不可能にする可能性がある。クロップ監督は、プレミアリーグで8位に低迷する苦しいシーズンの中で、チーム全体を活性化させる必要性を明らかにしていた。

今季残り9試合で、リバプールは来季欧州チャンピオンズリーグ(CL)出場権のあるトップ4の座から勝ち点12の差をつけられている。CL出場権を逃すと、今夏に使える資金がさらに減少し、移籍先候補としての魅力も低下する。

クロップ監督は、中盤の強化を優先することを示唆しているが、オクスレードチェンバレン、ミルナー、ケイタが今夏で契約満了となるため、複数の選手を必要とする可能性がある。

ESPN電子版によると、マンチェスター・シティーがベリンガム獲得に自信を深めているほか、レアル・マドリードも依然として獲得レースの上位グループに入っているという。ドルトムントもいまだにこの19歳をもう1シーズン契約延長する望みを捨てていない。

ベリンガムは2020年にイングランド2部バーミンガムからドルトムントに加入し、リーグ戦87試合で8ゴールをマーク。22年ワールドカップ(W杯)カタール大会で準々決勝に進出したイングランド代表でも、印象的なプレーを連発し、その存在感をさらに高めた。