レアル・マドリードは4日、元フランス代表FWベンゼマ(35)の退団を正式発表した。

ベンゼマのRマドリードとの契約は今年6月30日までとなっていたが、バロンドールを受賞した場合は1年間自動更新される条項があり、昨年同賞を獲得したことで、来季残留は決定的となっていた。しかし、今季残り1試合となった中、サウジアラビアからビッグオファーが届いたことで退団報道が加熱。それが現実のものとなった。

スペイン紙アスによると、ベンゼマはこの後、アル・イテハド(サウジアラビア)と給与総額(非課税)2億ユーロ(約290億円)の2年契約を結び、さらに30年ワールドカップ(W杯)のサウジアラビア招致に向けたアンバサダーとしてボーナスを受け取る予定になっているという。

ベンゼマのRマドリード加入は21歳の時の2009年夏。以降、素晴らしい活躍を見せ続け、今季14シーズン目を迎えていた。公式戦通算647試合、353ゴールを記録し、クリスティアーノ・ロナウドに次ぎ、クラブ史上2番目に公式戦得点数の多い選手となっている。

また在籍14年間でCL5回、クラブW杯5回、UEFAスーパー杯4回、リーガ4回、コパ・デル・レイ3回、スーペルコパ4回の計25タイトルを獲得。個人としても昨年にバロンドール、UEFA最優秀選手賞を受賞し、スペインリーグや欧州CLで得点王に輝いた。

今季は度重なるけがやコンディション不良により欠場が増えたものの、公式戦42試合に出場して30得点を記録。チーム得点王になっている。一方、昨年末に開催されたW杯はけがにより初戦オーストラリア戦直前でメンバーを外れていた。

ベンゼマはRマドリードにとって、アセンシオ、マリアーノ、アザールに次ぎ、今季終了後に退団する4番目の選手となった。

Rマドリードは4日にホームでビルバオと今季最終戦を戦うが、これがベンゼマにとって同クラブでのファイナルマッチとなる。クラブはその功績をたたえ、6日に退団セレモニーを実施する。(高橋智行通信員)