韓国のKリーグは22日、ソウル市内で人種差別騒動を起こした蔚山現代選手4人とクラブに対する賞罰委員会を開いた。

40年歴史のKリーグで、人種差別問題で同委員会が開かれたのは初めて。SNSで肌の色がやや黒い韓国人選手を、タイ人選手に例えて笑いのネタにするなどで問題を起こしたことに対し、選手3人には1試合出場停止と罰金1500万ウォン(約150万円)、クラブには3000万ウォン(約300万円)の罰金処分を出した。選手1人は、書き込みには加わったものの、人種差別的な発言などはなかったため、処分しなかった。

事件の発端は11日、蔚山現代選手のSNSに選手やチームマネジャーが書き込みをした際、肌色のやや黒い韓国人選手に対し「これで東南アジア枠は頼もしい」「(元タイ代表DFでKリーグ全北現代の所属していた)ササラックだな」などと、実名入りで肌色を笑いのネタにした。

このSNSで問題になり、蔚山現代や同クラブの洪明甫(ホン・ミョンボ)監督が謝罪するなどしたが、事態は収まらなかった。この日、賞罰委員会に冒頭出席した差別問題を起こした韓国代表DFパク・ヨンウは「申し訳ありません。深く反省しています。2度とこのようなことのないように言動を慎みます」と頭を下げた。