アジア王者の浦和レッズが、欧州覇者マンチェスター・シティー(イングランド)に0-3で完敗し、初の決勝進出を逃した。J1最少失点(34試合27失点)の堅守で猛攻に耐えていたが、前半ロスタイムにオウンゴールで失点。シュートもわずか2本に終わり、世界との力の差を見せつけられた。日本時間22日の3位決定戦でアフリカ代表アルアハリ(エジプト)と対戦する。

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欧州一の壁は、高く厚かった。マンチェスターCはエースFWハーランド、司令塔のMFデブルイネらがベンチ外。3日前にイングランドでクリスタルパレス戦をこなした後、サウジアラビアへ入ってきた。それでも浦和は、序盤から圧倒的に押し込まれた。今季の日本一の堅守で耐え忍んだが、前半ロスタイムにDFホイブラーテンのO・Gで失点。後半も開始15分までに鋭い攻撃で2失点した。

スコルジャ監督も感服した。「世界最高のチーム。フィジカル面でもかなり差があった。前半を無失点で終えていれば、もう少し自信を持ってプレーできたかもしれない」と悔やんだ。

ボール保持率はマンCの74%に対して26%。シュートも25本を浴び、反対に打てたのは2本、かつ枠内は0に封じられた。明本が「世界は広かった」と完敗を認めれば、荻原も「サッカー人生で味わったことのない疲労感を短い時間で感じた」。一方、今季の日本代表欧州遠征メンバー伊藤は「対等にやり合えるぐらいを目指したい」と目標を上方修正する刺激を受けた。

07年、17年大会に続く3度目の出場も、初の決勝には届かなかった。それでも表彰台へ、次がある。最後まで気を吐いたGK西川は「今のままではいけない。意識を変えるいいきっかけになった」。アルアハリとの3決へ闘志を再燃した。

◆3位決定戦 クラブW杯で日本勢が3位決定戦に回ったのは今大会の浦和が6度目。浦和は07年にエトワール・サヘルに2-2からのPK戦で勝って3位となった。08年のG大阪は西野朗監督が率い、パチューカに1-0で勝利。森保一監督が指揮した15年の広島は広州恒大に2-1で逆転勝ちした。今大会の浦和は3位決定戦に勝つと、賞金250万ドル(約3億5000万円)。4位だった場合は200万ドル(2億8000万円)を手にする。なお優勝賞金は500万ドル(7億円)で準優勝が400万ドル(5億6000万円)。