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 クラブW杯:インテルミラノ3-0城南>◇準決勝◇15日(日本時間16日)◇アブダビ、モハメド・ビン・ザイード

 欧州王者インテルミラノ(イタリア)が、貫禄の勝利でアジア代表の城南(韓国)を3-0で退けた。前半3分にMFスタンコビッチの先制弾で流れをつかみ、DFサネッティ、FWミリトが追加点を奪う全く危なげない展開で、相手の反撃を寄せ付けなかった。18日の決勝ではアフリカ王者のマゼンベ(コンゴ)と初優勝をかけて対戦する。

 優勝を目指すチームに欠かせない男が戻ってきた。1-0の前半32分、FWミリトが右サイドを攻め上がったサネッティをうまくリードし、素早いヒールパスでアシスト。後半28分にはFWエトーのシュートのこぼれ球をミリトが左足で押し込んだ。約1カ月ぶりの先発出場で貢献し「またチームの役に立ててうれしい」と喜んだ。ベニテス監督も「この何カ月はミリトなしで戦って多くを失った。彼が戻ってきて成果が表れた」と復活を喜んだ。

 ベニテス監督にとって、この大会は負けられないものとなっている。国内リーグで7位、欧州CLも1次リーグ2位と不振が続き、「優勝を逃せば解任」との声まで飛ぶようになった。大きなプレッシャーに加え、さらにこの試合では開始早々に司令塔のスナイダーが左太もも裏を負傷して交代。18日の決勝の出場は絶望的となった。

 決勝の相手は、南米代表インテルナシオナルを撃破して勢いに乗るマゼンベだけに何が起きてもおかしくはない。ベニテス監督は「今日の勝利が新しいスタートとなることを望んでいる」と気を引き締めた。

 [2010年12月17日12時19分

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