陸上の日本長距離界のエース大迫傑(25=ナイキ・オレゴンプロジェクト)が、ボストン・マラソンに出場し、2時間10分28秒の3位に入った。今大会での日本人の表彰台は87年に優勝した瀬古利彦以来、30年ぶりだった。

 世界最高峰シリーズ「ワールド・マラソン・メジャーズ」に数えられる大会。初マラソンながら、30キロ付近まで先頭集団に粘ってついていった。その後は離されたが、攻めのレースを展開した。

 低迷する男子マラソン界に新風を吹き込む存在となりそうだ。優勝した2時間6分27秒の自己記録を持つキルイ(ケニア)と50秒差、2位のリオ五輪銅メダルのラップ(米国)とはわずか30秒差だった。20年東京五輪はマラソンでの出場を目指している。初マラソンでこの快走劇。今後への期待が高まる内容だった。

 大迫は早大時代には箱根駅伝などで活躍した。日清食品グループを15年3月に退社。米オレゴン州を拠点に実質的なプロとして活動している。15年7月には5000メートルの日本新記録(13分8秒40)を樹立した。