陸上男子100メートルで山県亮太(25=セイコーホールディングス)が、エディオンスタジアム広島で行われた織田記念国際で、追い風1・3メートルの10秒17で優勝した。2位のケンブリッジ飛鳥(24=ナイキ)は10秒26だった。

 山県は序盤からスピードに乗って抜け出すと、そのままライバルを後ろに置いてゴールした。今季に向けた幸先の良い勝利に「今季は喜びの多いシーズンにしたい」と笑顔で語った。

 昨年は悔しいシーズンを過ごした。日本選手権は6位に沈み、世界選手権(ロンドン)の代表権は逃した。目指していた日本人初の9秒台の座も桐生祥秀(22=日本生命)に奪われた。当時はショックで押しつぶされたが、目標を「日本記録を更新する」と上方修正。桐生が9秒台を出した15日後に日本歴代2位タイとなる10秒00を出していた。