初マラソンだった26日の北海道マラソンを2時間28分32秒で制したトラックの女王、鈴木亜由子(26=日本郵政)が一夜明けた27日、今後に向けた指針を話した。

20年東京五輪の代表2枠を決めるマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権も確保し、いよいよマラソンにシフトしていくと思われたが、「マラソンにもトラックのためのスピードは必要。マラソンに特化した練習というよりは、スピードを出すことでレベルを上げられるので。いろいろ刺激にもなるし、選択肢を絞らないで両方やっていきたい」と狙いを話した。

優勝後、知人、関係者からの祝福メールとLINE(ライン)がひっきりなしに届いていると言い、初Vを肌で感じている。26日の夜は、「あまり眠れなかった」と話したように表情は少々、眠そうだったが、「ゴールの瞬間はホッとしましたが、こうやってMGCの権利を獲得して身が引き締まる思い」と話した。

19年9月15日のMGCまでレースを挟むかは「コンディションを見て」と明言しなかったが、記録への挑戦も視野に入れる。今大会は、出場を決めた6月の日本選手権後からマラソン練習を本格的に始めたように準備期間は短かった。だからこそ、伸びしろも感じている。「マラソンはしっかり準備すればちゃんと結果はついてくると思った。次はタイムを狙えるような走りをしたい」と気合を入れた。

トラックの女王からマラソン界に飛び込み一気に2年後のメダル候補に浮上した。「まだまだ力が足りない。今回の経験を生かして足りない部分を強化していきたい」と気を引き締めた。