百戦錬磨のプロを襲名する。男子マラソンの川内優輝(32=あいおいニッセイ同和損保)が大手スポーツメーカーのアシックス社とアドバイザリースタッフ契約を結び、2日、都内で会見に出席した。

これまでは「最強の公務員ランナー」などが愛称だった。しかし、もう埼玉県庁は辞め、その愛称はもう通用しない。「プロランナーというのは普通」と、求めるのはもっとキャッチーなもの。「百戦錬磨のプロランナーと呼ばれたいと思っている」と願望を口にした。現在、フルマラソンは通算92度走っている。

「年内には間違いなく100回に行くと思う。そうなると名実ともに百戦錬磨のプロランナーと呼ばれてもおかしくない」と力を込めた。

あと8回の大台。今後はボストン(4月15日)、バンクーバー(5月5日)、ゴールドコースト(7月7日)、ニューカレドニア国際(8月25日)、日本最北端わっかない平和(9月1日)に出場する予定。今後の調整次第だが、代表選出が確実視される今秋の世界選手権(ドーハ)で、メモリアルの100回を迎える可能性もある。

自身の持つギネスも塗り替える。昨年は「2時間20分以内における最多完走数」78回がギネス世界記録と認定された。だが「半端な数」と言い、「100回になって申請すれば、またオッケーだと思う」と、来年に達成するであろう節目での再申請の可能性を示唆。「また120、150回と申請していければ」とも付け足した。百戦錬磨どころか、百五十戦錬磨の活躍を思い描く。

今後はアシックスのアドバイザリースタッフとして、マラソンやランニング用シューズ、スポーツアパレルなどの商品開発のアドバイスをしたり、PR活動に協力したりするという。