今夏、東北から九州の21府県で分散開催される予定だった全国高校総合体育大会(インターハイ)が、史上初の中止となることが26日、決まった。新型コロナウイルス感染拡大を受け、主催する全国高等学校体育連盟(全国高体連)が同日午後2時からウェブ会議方式の臨時理事会を開き、決定した。

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昨年の全国高校駅伝で男女アベック優勝した仙台育英(宮城)の選手たちは、各自の帰省先で中止を知った。男子4人、女子3人の全国Vメンバーが残り、昨年の全国中学で女子1500メートルを制した杉森心音(ここね)ら新1年生17人(女子6人)が入学。3月下旬に沖縄合宿を行うなど新スタートしたが、感染拡大を懸念して5月10日まで休校となり、ケニア人留学生3人(女子1人)を除く寮生全員を自宅に帰した。各選手と毎日連絡を取り合っている女子の釜石慶太監督(33=写真)は「命あってこそのスポーツ。この状況の中で成果を求めるのはかわいそう。1人の練習は孤独との闘いでメンタル面が心配だが、我々には駅伝がある。希望を持って走れるよう、特に3年生の手助けをしたい」と前を向いた。