19年日本選手権優勝の秦澄美鈴(はた・すみれ、24=シバタ工業)が「日本歴代4位タイ」の肩書を喜んだ。

追い風3・0メートルの参考記録ながら、1回目に6メートル69をマークして優勝。2回目の6メートル65(追い風1・1メートル)は、09年の桝見咲智子に並ぶ日本歴代4位の好記録だった。秦は「早く歴代○位という称号がほしかった。うれしいです」と笑顔を見せた。

2週間ほど前から体の重みが消え、コンディションは良好。いきなりの6メートル69を「ビックリした」と振り返り「久しぶりにしっかりと追い風が吹いている中で跳べた。今後につながります」とほほえんだ。

日本記録は池田久美子が持つ6メートル86。東京オリンピック(五輪)の参加標準記録は6メートル82と、依然ハードルは高い。秦は力強く言った。

「今季は東京五輪の標準記録に近づく、突破するのが目標。やっと世界で戦うスタートラインの“1歩手前ぐらい”に立てました」

生まれは大阪・八尾市、大学は武庫川女子大。慣れ親しんだ関西で、大きく飛躍するきっかけをつかんだ。【松本航】