女子は市民ランナーの山口遙(35=AC KITA)が日本勢トップの1時間10分35秒で3位に入った。

男女混合で実施されたレース。途中までは16年リオデジャネイロ五輪男子カンボジア代表の猫ひろしや、ユーチューバーの三津家貴也らと同じグループを走行。「わたしがキツいなと思っていたときにも、猫さんは沿道に向かって『にゃーにゃー』とされていた。三津家さんも、みなさんの呼びかけに『やってみよう!』と言いながら走っていて、2人ともすごいなと思った」。

すぐそばにいた有名人たちから刺激を受け、「勝ちたいなという感じで走っていました」。笑顔で振り返った。

8月の北海道マラソンで優勝。MGC出場権を獲得しているが、「私は持ちタイムが低い」と満足していない。来年1月の大阪国際女子マラソンでは「積極的なレースをしたい」と意気込んでいる。

普段は「専業主婦をしている」という35歳。早朝に夫と1時間ほど走ったあとは弁当づくりや家事をこなす。そして再びシューズに履き替え、個人練習として20キロ以上のジョギングを行う日々だ。「午後は家事をしながらゆっくりして、旦那の帰りを待つという平凡な生活をしています」。最速の主婦が、東京の街をさっそうと駆け抜けた。【奥岡幹浩】