男子は仙台育英(宮城)が2時間6分0秒でゴールし、4連覇を達成した。3区から7区まで区間賞と好走。層の厚さを見せつけた。12月25日に京都で開催される全国高校駅伝(都大路)に向けて熾烈(しれつ)なレギュラー争いが続く。

宮城県予選とメンバーを全員入れ替えて臨んだ今大会は2年生・小野真忠が1区を任された。小野は「5キロを14分50秒で通過し、後半から上げる想定でした」。5キロの通過は14分49秒とプラン通り。しかし、先頭集団の想定以上のペースアップについて行けずに失速。第2集団のまま、区間7位でタスキをつないだ。小野は「今回の結果には納得できていません。不完全燃焼です」と自身のふがいなさを嘆いた。

スタートは出遅れたが、総合力で巻き返した。2区高田遥斗(3年)が、3キロを8分33秒と区間2位の好走で5位まで順位を上げると、3区エリウッド・カヒガ(1年)が4人を抜いてトップに立った。そこからは、4区森和翔(3年)からアンカー浜川舜斗(3年)まで失速することなくトップを独走。5人が区間賞を獲得し、93~96年に同校が成し遂げた大会最多の4連覇に並んだ。ゴールテープを切る瞬間、浜川は“4連覇ポーズ”。「去年は6区を走って優勝。今年は自分がゴールテープを切れてうれしかった」と喜んだ。

部内競争が一層激化する。メンバー総入れ替えには千葉裕司監督(35)の「県大会メンバーの脅威になれるように」という意図があった。県大会のタイムは2時間3分54秒。今回は2時間6分ジャストで、結果だけを見れば県大会メンバーの方が速い。だが、13日には記録会も控えており、指揮官が「全国に向けての選手選考はフラットで行く」と語るように、選手7人、補欠3人の10人枠に入り込むチャンスは十分にある。19年以来の全国優勝の一役を担うべく、部員全員が切磋琢磨(せっさたくま)する。【濱本神威】