第99回東京箱根間往復大学駅伝競走(23年1月2、3日)で優勝候補筆頭の駒澤大(駒大)が15日、共同取材会をオンラインで行い、大八木弘明監督(64)は史上5校目、同大初となる年度3冠(出雲、全日本、箱根)に向けて自信を見せた。レースのカギには往路優勝を挙げた。エース田沢廉(4年)は3区を希望した。

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駒大は10月の出雲、11月の全日本はいずれも大会新記録で優勝。学生3大駅伝の年度3冠に王手の駒大・大八木監督は「やるべきことはやってきた。準備は昨年よりも順調にきている」と手応えを口にした。

3位に終わった前回大会とは違う。「今年は昨年以上に選手層も厚くなり、昨年よりもスピードや持久力など、すべてにおいて強化し、レベルアップした」。今季は当初から3冠が目標。チームの士気も高まる一方だ。「選手たちには自信がある。あとはチーム全体で勝つんだという気持ちになっているかが大事だが、3冠がチーム全体の思いになっている」と明かした。

レースのポイントに「往路を勝てるかどうか」を挙げた。「往路を勝てないと楽な展開にいかない。3区以降からトップを走れれば」と勝利への青写真を描いている。前回は青学大が大会新記録で優勝した。「青学大の記録を破るのは大変なことだが、それに近いところでいかないと優勝はできない」と予想。「天候も味方してくれれば、それなりに記録も出ると思う」と自信をのぞかせた。

田沢はエース区間といわれる2区ではなく、過去にも経験した3区を希望した。「(2区にもある)上りは得意じゃないし、下りや平らな方が力を発揮できる。3区で区間賞と区間新を目標に頑張りたい」と意気込んだ。ライバルを聞かれると「いませんが、強いて言うなら(東京国際大の)ヴィンセント選手」。3区の記録を持つ最強留学生を挙げ、記録更新でチームを引っ張る覚悟を示した。【近藤由美子】