女子1500メートルで仙台育英の3年生が、表彰台を独占した。

水越麻衣が4分28秒26で優勝。渡辺来愛(くれあ)が4分33秒31で2位、壁谷衿奈が4分36秒44で3位に入った。今夏の全国高校総体(インターハイ)出場権がかかる東北高校陸上(6月15~18日、山形)に3人そろって進出。目標の「インハイ・トリプル入賞」へ好発進した。

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県高校総体初出場の水越が、表彰台の真ん中に立った。隣にはチームメートで同学年の渡辺と壁谷。「それぞれが少し不安要素を持った中でのレースだったが、表彰台に3人で上れた。1つ目の段階をクリアできてすごく良かった」。過去2年の全国高校駅伝はメンバー外。公式戦でも大会新記録で優勝した1年時の県高校新人陸上1500メートル以来の栄冠だった。目標の4分25秒切りは逃すも「新人戦の良いイメージを持ちながら臨んだ」と快走した。

水越は残り1周(400メートル)を切るとロングスパートをかけ、残り200メートルでさらにスピードアップ。2段階のスパートで後続を突き放した。渡辺は2位で続き、負傷明けの壁谷は残り200メートル付近で3位浮上。ワンツースリーフィニッシュで締めくくった。

チームは現在、2年生以下に勢いがある状況だ。800メートル、3000メートルに出場する3年生も両種目通じて1人。それでも、渡辺は「インターハイ予選を通して3年生が背中で見せたい」と話し、壁谷は全国総体で「トリプル入賞して釜石(慶太)先生にビッグプレゼントをしたい」と意気込む。「1500メートル3人娘」が、この先も最上級生の意地を見せる。【山田愛斗】