パリオリンピック(五輪)イヤーの駅伝を制したのは、トヨタ自動車だった。4時間49分2秒で8年ぶり4度目の優勝を飾った。

区間割りと一部コースが変わった今回からの変更点にも戸惑わず、逆に勝負に生かすことができた。8年ぶりの悲願へ-。盤石の布陣が期待通りの活躍を見せた。

日本人屈指の実力者が集う中でも、2区に起用された太田智樹は慌てることなく役目を果たした。区間賞を獲得する力走でトップに浮上させ、「日本トップクラスの力を持っている」と信頼を寄せる3区・駒大出身のスーパールーキー田沢廉にタスキをつないだ。

その田沢も力みのないリラックスした走りで2位に58秒差に広げる快走で期待に応えた。レース後には「今回、区間賞はとれなかったですが、チームのために、しっかり貢献できたかなと思います」と話した。

外国人ランナーが走れる4区で3連覇を狙うHondaに40秒差に詰められた中で、緊迫した場面で勝負の5区を託された田中秀幸が躍動。33歳は一時縮まった後続との差を1分29秒差に広げた。6区西山雄介の安定感のある走りで2分以上に差を広げ、7区アンカーの服部勇馬がトップでゴールテープを切った。

過去5年で3位以内が4度と安定感は抜群と称されたが、勝てなかった。

3区を走ったスーパールーキー田沢廉の加入も刺激となり、若手が台頭し、その成長は著しい。

充実した戦力が盤石の走りを見せ、Hondaの3連覇を阻んだ。

試合後、アンカーを務めた服部は「ほんとに悔しい思いをしてきたので、これまで走ってきたすべての選手、関係者の皆さまに感謝しています」と安堵(あんど)の笑みを浮かべた。

【ニューイヤー駅伝ライブ速報】はこちら>>