陸上女子走り幅跳び県記録保持者の権瓶明日夏(ごんぺい・あすか、26)が、約3年半所属したALSOK新潟から昨年12月、高清(新潟市)に移籍。昨年4月創部の若いチームで飛躍し、6月日本選手権の表彰台とその先にある「来年の世界陸上代表入り」を目指す。

権瓶の全身がアップから軽快に弾んだ。この日は黒い練習ウエアに身を包んでいたが、高清“デビュー”となる北陸実業団(6、7日=新潟市)では自らデザインしたユニホームに袖を通す。右胸にTAKASEIと記した黒と紫のユニホームだ。「今季の目標は、新潟で開催される日本選手権(6月27~30日=デンカS)の表彰台」。同選手権の最高順位は22年の5位。目標達成に向け、すでに助走が始まっている。

昨シーズン終了後の12月21日、アスリート社員として高清に入社。同年4月創部のチーム2人目の部員となった。総務部経理課に配属され、午前8時半から午後2時半まで勤務。以後の時間を陸上に費やしてきた。「社員の方が応援してくれるのは前所属と変わらない」と話したが、心機一転、新たな環境での飛躍を狙っている。

冬季は100メートル12秒31のスピードを跳躍につなげるため、助走を磨いた。助走練習をたっぷりと積み、2月24日から4日間、沖縄で合宿。合宿では普段から指導を仰ぐ母校・日本文理陸上部監督の父寿満氏(57)から指導を受けた。1番のターゲットは日本代表入り。「来年の世界陸上(東京)を目指す」と語り、夢を現実にしていく。【涌井幹雄】

◆権瓶明日夏(ごんぺい・あすか)1997年(平9)4月24日、新潟市生まれ。日本文理-福岡大。陸上は小須戸中から開始。大3でインカレ3位。自己ベストの6メートル15は県記録。165センチ、49キロ。血液型A。