トライアスロン男子決勝で20日、イスラエル軍との戦闘から逃れるため生まれ育ったパレスチナ自治区ガザを脱出し、他国で練習を続けるタンティシュ・アブデルラフマン(23)が出場した。完走して22位だったタンティシュは「パレスチナの子どもたちには夢があるが、実現するすべがない。子どもたちのためにここに来た」と話し、涙を流した。

14歳の頃、ガザで子どもたちに泳ぎ方を教える親戚のチームに入って水泳を始めた。2023年10月にイスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が始まり、ガザ保健当局によるとこれまでに7万3000人以上が犠牲になった。タンティシュは24年にガザを離れ、現在はカタールで練習している。

20日の決勝で愛知県蒲郡市の特設コースを走りきり、「パレスチナを代表して出場でき幸せだ。少しプレッシャーもあり、次はもっと良い結果を出したい」と汗をぬぐった。

イスラエル軍は昨年10月の停戦発効後もガザの半分以上を支配し、散発的に攻撃を継続。国連は、戦闘によってガザの8割を超える建物が損壊したと推計している。