<東京6大学対校陸上>◇7日◇東京・国立競技場

 今年も元気です!

 男子やり投げのロンドン五輪代表ディーン元気(21=早大4年)が、今季初戦をド派手に飾った。いきなり大台超えとなる80メートル15の大会新記録で優勝。メダルを目指す今夏のモスクワ世界陸上に弾みをつけた。

 強風をつんざいて、やりが新緑の芝に突き刺さる。2投目。「軌道で飛んだことを確信した」というディーンは右手を大きく天に向けて突き上げた。自ら昨年樹立した大会記録を55センチ更新し、自身初のシーズン開幕戦の大台超え。「不安と自分への期待があった。技術チェックのつもりで75メートル以上飛べばいいか、と思っていました。悪くないですね」と端正なマスクをほころばせた。

 昨年4月に日本歴代2位の84メートル28を投げて大ブレーク。だがロンドン五輪は決勝進出も10位に終わった。2月には南アフリカでチェコ、フィンランドなど強豪が集まる合宿に参加し技術向上を図った。世界陸上の派遣設定記録は84メートル27。日本選手権までの試合出場は2試合にする予定だが「最悪(6月の)日本選手権1本になっても(記録を出せる)自信はある」。昨年の反省を踏まえ、あくまでもピークは「入賞は最低限」と掲げるモスクワに置く。