E組の日本(世界ランキング36位)がフィンランド(同24位)を破り、世界大会で歴史的な白星を挙げた。通算1勝1敗とし、2次リーグ進出を懸けて29日に強豪オーストラリア(同3位)に挑む。

五輪を含めた世界大会での白星は、06年世界選手権(現W杯)1次リーグのパナマ戦以来17年ぶり。世界大会での連敗を11で止めた。

10点離されて迎えた第4Q。じわじわ得点差を縮めると、残り4分で、25日のドイツ戦で世界大会デビューを果たした日本の若き司令塔の河村勇輝(22=B1横浜BC)が同点シュートを決める。獲得したフリースローも決めて逆転。その後も3点シュートを決めて突き放し、勝利を決定づけた。

日本は序盤から堅い守備を発揮。連係プレーで得点を重ねるなどリズム良く試合を進め、第1クオーターを22-15とリードして終えた。第2Qで逆転を許して36-46で折り返したが、後半に食い下がり、NBA選手のマルッカネン(ジャズ)がけん引する強敵から再びリードを奪った。ベテランの比江島慎(33=B1宇都宮)の奮闘が光った。

25日のドイツ戦の直後にはホーバス監督が、一部の良席に空席が目立っていたことについて疑問を投げかけた。これを受けて主催者の国際連盟は、26日夜からチケットの追加発売を急きょ開始。この日は満員のファンがスタンドを埋めた。その大歓声の後押しを受けて、大きな白星をつかんだ。

 

◆パリ五輪への道 今回のW杯でアジア最上位になればパリ五輪切符を獲得する。逃した場合は、出場権獲得チームを除く上位16チーム以内、またはアジア+オセアニア枠で2位に入れば、五輪最終予選に回り出場権を目指す(3位以下の場合も他チームの状況次第で最終予選出場の可能性あり)。1次リーグは、上位2チームが2次リーグに進出。下位2チームによる順位決定リーグに回った場合も、アジア+オセアニア枠内の序列を決める上で重要な試合となる可能性がある。

【動画】ついに訪れた歓喜の瞬間!日本、W杯で歴史的勝利