E組の日本(世界ランキング36位)がフィンランド(同24位)を破り、世界大会で歴史的な白星を挙げた。通算1勝1敗とし、2次リーグ進出を懸けて29日に強豪オーストラリア(同3位)に挑む。日本の若き司令塔の河村勇輝(22=横浜BC)は、25分11秒の出場でチーム2位の25得点、9アシスト。勝負どころの1本を含め、4本の3点シュートを決めた。

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河村は福岡第一高時代にはウインターカップ連覇に貢献した。その後はバスケの名門・東海大に進み、2年で中退。在学中から特別制度でプレーした横浜BCとプロ契約を結んだ。大学をやめる決断に踏み切ったのは、五輪の大舞台を見据えてのことだった。

22-23年のBリーグMVP。日本代表メンバーにも定着し、W杯メンバーに選出された。世界大会デビュー戦となった25日ドイツ戦では約18分プレーして7得点、3アシスト。ボールを失った数を示すターンオーバーを4つ喫し「想像通りのレベルの高さだった。足りなかった部分もたくさんあった」と受け止めた。

その敗戦を糧に、この日の大暴れにつなげた。

◆河村勇輝(かわむら・ゆうき)2001年(平13)5月2日、山口県生まれ。福岡第一高時代にウインターカップ2連覇。直後の20年1月に特別指定選手としてB1三遠に加わり、当時のB1最年少出場記録、最年少得点記録を更新。東海大在学中から特別指定選手としてB1横浜BCでプレー。22年春に東海大を中退し、プロとして横浜BCでプレー。22-23年はレギュラーシーズンMVP、新人賞に輝いた。尊敬する人物はイチロー。身長172センチ。