11位から出た浅地洋佑(26=フリー)が、ツアー最多5人(73年ツアー制施行以来)によるプレーオフを制し、今年2勝目を挙げた。

7バーディー、ノーボギーの65で回り、通算16アンダー、272。時松隆光、嘉数光倫、S・ノリス、S・ハンと並び、1ホール目で決着をつけた。

賞金ランキングも2位に浮上し、目標だった10月開催のZOZOチャンピオンシップ(千葉・習志野GC)出場もほぼ手中にした。

最多5人よる18番で行われたプレーオフ。浅地は、残り145ヤードの第2打を8番アイアンで振り向くとピン左1メートルにぴたりとつけた。他4人はパー以下で先にフィニッシュ。会場が静寂に包まれる中、バーディーパットをきっちりと決めると、右手で力強くガッツポーズをつくった。「最後のラインは72ホール目でパーだったラインと一緒だったので、グリーンに上がった時に入りそうと思った。出来すぎですね。最高です」と笑った。

スタート時は5打差。優勝は頭にみじんもなかったが、3つスコアを伸ばして迎えた後半でも勢いは衰えない。16番でスコアボードを見ると自身も驚く1打差。上がり3ホールで初めて優勝を意識したと言うが、直後の17番パー5でバーディーを奪って首位に並んでプレーオフに持ち込んだ。「優勝できるとは思っていなかった。コースが回りやすいのでいつか良いスコアで回れるんじゃないかなと思っていた」と話す。

これで賞金ランキングで、高校の先輩の石川遼(CASIO)に続く2位に浮上した。10月に日本で初開催される米ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」は、10月10日開幕のブリヂストンオープンまでに賞金ランキング7位までに入れば出場資格が得られるだけに出場がグッと近づいた。タイガー・ウッズ(米国)に憧れてプロゴルファーを目指しただけに、「ZOZOは目標だった。世界のトップがくる。全英オープンの時のように技を盗みたい。タイガーと1度でもいいから回りたい」と心を躍らせる。

発奮材料もある。昨年8月に結婚し、12月には待望の第1子が誕生する予定だ。「日に日に(妻の)おなかが大きくなって実感が湧いてきた。もう1人、家族が増えるので頑張らないと。3勝目、4勝目を目指したい」。大きな力を得てさらなる飛躍につなげる。