21年東京オリンピック銀メダルで元賞金女王の稲見萌寧(24=Rakuten)が9日、来季の米ツアーに参戦する意向を表明した。前週に日米女子ツアーのTOTOジャパンクラシックで優勝し、米ツアー出場権を獲得。その後にコーチやトレーナーらとも話し合い、世界の舞台で戦う決断を下した。10日からは伊藤園レディース(千葉・グレートアイランドC)に出場。海外へと羽ばたく前に、まずは国内で今季2勝目を狙う。

   ◇   ◇   ◇

秋晴れの空の下でプロアマ戦のラウンドを終えた稲見が、澄み切った表情で宣言した。「私自身が勝ち取った権利。挑戦してみようかなと思う」。前週の日米共催大会を制して手にした米ツアー出場権。その権利行使を正式表明した。

前週の優勝インタビューでは「新しい未来が開いた」と表現。世界の舞台で戦うことについて、前向きな意思をにじませていた。コーチやトレーナーら“チーム”のメンバーと話し合いを重ね、最終結論に至った。「1番の決め手は、トレーナーさんと、今週キャディーをしてくれる子(小暮広海さん)が快くサポートしてくれると言ってくれたこと」と明かした。

将来に悔いを残さない道を選択した。「引退した時のことを考えても、米ツアーで戦ったというのは人生で大きなこと」。もともと国内志向が強く、国内ツアー30勝以上の選手に与えられる永久シード獲得を目指してきた。現在13勝。その目標は「もちろんあきらめていない」としつつ、「来年は米ツアーに全力で挑戦したいので、一時保留」と話した。

サポートを約束してくれた小暮キャディーは、通訳兼任として来季の同行が決まっている。米ツアーの予行演習として、まずは今週だ。2人で力を合わせて勝利を目指す。【奥岡幹浩】

 

〇…2週連続優勝へ向けて稲見は意欲十分。前週も優勝したその日の夜にストレッチや体幹トレーニングを行い、今週へ向けた準備を重ねてきた。練習ラウンドなどでの自身の状態について「すごく良いわけではない」と慎重に自己分析しつつ、「試合になって好調でいられるように頑張りたい」と明るい口ぶり。2年前にも制している今大会のコースについて「難しい上がり3ホールがカギになる」と話した。

 

◆TOTOジャパンクラシックで優勝した日本選手の米ツアー参戦 古江彩佳が制した21年大会はコロナ禍のため日本ツアー単独開催で、優勝者に米ツアー出場権は付与されなかった。19年優勝の鈴木愛は米ツアー参戦を見送り、18年優勝の畑岡奈紗や11年優勝(当時の名称はミズノクラシック)の上田桃子はその時点ですでに米ツアー参戦中。日米共催大会を制したことで手にした出場権を行使するのは、07年大会優勝時の上田以来となる