女子準々決勝初進出の札幌山の手(北海道)は0-2で昨夏総体準優勝の文京学院大女(東京)に敗れ、4強入りは夢と消えた。3回戦は橘(神奈川)に2-0で快勝、道勢女子では05年の札幌大谷以来の8強に進んだが、この日2試合目は、実力校の壁にはじき返された。

 橘戦がチームの集大成となった。エースの舛田紗淑(さよ、3年)が3試合連続2桁の16点。セッター島原玖南(くみな、3年)は顔面ブロックでコンタクトレンズが外れて途中交換したが、ピントが合わないままトスを上げ続けた。現在の3年生9人は、1年時の研修旅行の夕食後、気がつくとバレーボールの練習を1時間もしていた。「全員がベンチ入りして、最後まで一緒にやれてよかった」と島原が言った。

 準々決勝は舛田が8点に封じられ、今大会が1月開催になった10年度以降、道勢では男女通じて最高の8強。快進撃は昨夏の総体と同じベスト8で幕を閉じたが、舛田は「歴史は作った。後輩は上を目指してもらいたい」と声を振りしぼった。渡辺徹監督(51)は「3年生には『何度も試合をさせてもらってありがとう』。2年生には『悔しさを忘れるな』と話します」。2年生の西春陽は「またこの舞台に戻ってきます」と言い、唇をかんだ。【中島洋尚】