女子レスリングで五輪4連覇を達成した伊調馨(33=ALSOK)が3日、大阪・熊取町の大体大で「レスリング体験会&強化練習会」を行った。

 府内の小学生約260人が参加し、レスリング未経験の子どもたちには「体を動かすことの楽しさと同時に、練習相手に感謝する気持ちを学んで欲しい」とニッコリ。基本動作を学ぶためのゲームや、タックルの練習で一緒に汗を流した。

 府内のレスリング教室に通う小学生を対象にした強化練習会では、防御での体の使い方やイメージトレーニングの方法などを指導。練習後には、8月にフランスで行われた世界選手権に出場しなかった理由を問われ「自分の好きな選手の戦いを見て学ぶことも大切。今はちょっと休憩しながら、勉強の時間に充てている」と素直な気持ちを明かした。

 参加した子どもたちは「いつもは苦手な練習が楽しく感じられた」「もっとレスリングがうまくなりたいという気持ちが強くなった」などと感想を口にし、憧れのスター選手との触れ合いに興奮気味だった。

 大体大は15年に開学50周年を迎え「大体大ビジョン2024」を策定。そこで掲げる「内外トップアスリートと連携した地域スポーツ振興の推進」の一環として伊調を招いた。レスリングの裾野拡大や普及につながる貴重な時間となった。