自動車を横滑りさせるドリフト走行の技術を競う、国際自動車連盟(FIA)公認の初の世界大会が30日、東京・お台場で開催され、14カ国・地域の24選手が世界一を争った。強烈な排気音をとどろかせながら車体を操り、次々とコーナーを突破する迫力に、大勢の観客が熱狂した。

 大会は運転技術の正確さを競う採点競技。8の字型のコースを走行し、スピードやコーナーへの進入角度などの要素を得点化する。予選に当たる「単走」は1台で、上位16人が進出する「追走」は2台一緒に走り、1対1で勝ち上がりを競う。この日の追走を制した川畑真人は「1回目の大会で1番になれて、素直にうれしい」と喜びを語った。

 ドリフトは世界に先駆けて日本で競技化が進んだことなどから、日本発祥とされる。かつて「ドリフトキング」の異名を取った元レーサーの土屋圭市さんは「車でやるフィギュアスケート。車に興味がない人が見ても、分かりやすい競技だと思う」と魅力を解説した。