リオ五輪柔道女子70キロ級金メダルの田知本遥(27=ALSOK)が4日、現役引退を明らかにした。全日本柔道連盟(全柔連)が発表し、同日に強化指定辞退届を提出した。10日に東京都内で記者会見を開く予定。気力の限界が主な理由だという。

 田知本はALSOKを通じ「柔道家としてこの道で、次に求める気持ちが湧いてこなかったことが理由の1つ」などとコメント。今後は同社に所属しながら、今春に進学した筑波大大学院での学業に専念する意向を示し「現在は新たなことを知りたい、学びたいというのが私のモチベーション」と述べた。

 リオ五輪後の実戦は6月の全日本実業団体対抗大会にとどまり、個人戦には出場していなかった。11月の講道館杯全日本体重別選手権での復帰が注目されたが、エントリー締め切りの4日に進退の決断を下した。

 ◆田知本遥(たちもと・はるか)1990年(平2)8月3日、富山県生まれ。小杉中-小杉高-東海大-ALSOK。08年から世界ジュニア選手権2連覇。全日本選抜体重別選手権優勝3度。12年ロンドン五輪7位。得意は大外刈り。167センチ。