昨季王者の栃木ブレックスは川崎ブレイブサンダースとの接戦を制し、安斎竜三新HC(37)の初陣を勝利で飾った。

 前半は川崎のペースにのまれ、最大17点差をつけられるなど苦戦した。ハーフタイムには安斎HCが「自分たちの守備ができないようでは勝つ見込みはない」と厳しい言葉を選手にかけ、そこから一気に集中力も高まった。

 エースの田臥勇太(37)は「前半はだらだらしていて、シャープじゃなかった。強いチームを目指す上で、前半のダメなところは後半で修正していく」と語った。第4Q残り56秒で田臥のシュートで同点に追いつき、残り1・1秒でのライアン・ロシター(28)のスリーポイントで勝負が決まった。田臥は「守備から攻撃につなげていけるようにする。明日も気を引き締めて頑張りたい」と勝利したものの満足はしていなかった。

 今季から指揮を執っていた長谷川健志前監督(57)の辞任が10日に発表され、アシスタントコーチを務めていた安斎氏が監督に昇格した。同氏は現役時代栃木でプレーしていたこともあり「このチームに誇りを持っている。今季は良いところをファンに見せられていないので1人1人がプライドを持ってやりきりたい」と意気込んだ。

 12日の川崎戦は、同会場で午後2時5分開始予定。