20年東京五輪の水泳会場「オリンピック・アクアティクスセンター」の“こけら落とし”が、五輪代表選考を兼ねた同4月の競泳日本選手権になる見通しであることが15日、分かった。関係者は「長水路(50メートルプール)の大会は、日本選手権が最初になる方向で調整している」と明かした。自国開催のメリットを生かすため五輪前の最も重要な選考会を本番会場で行う。

 同センターは五輪前年の19年12月20日に完成予定。翌20年2月に国際水連主催の飛び込みW杯を、同3月には短水路(25メートルプール)で競泳ジュニアオリンピック春季大会を行う予定。その上で、五輪と同じ長水路の大会は満を持して4月の日本選手権からスタートする。前日14日には国際水連のマルクレスク事務総長、日本水連、東京都、大会組織委員会など約100人が工事中の施設を視察した。

 リオ五輪選考を兼ねた昨年4月の同選手権は“レジェンド”北島康介氏が代表の座を逃して引退。さまざまなドラマが繰り広げられた日本一決定戦は、自国開催五輪へ絶好の予行演習になる。注目される“こけら落とし”での真剣勝負が、メダル量産を狙う日本競泳陣の飛躍につながる。