日本のエース高梨沙羅(クラレ)が4位で、昨季1月20日の蔵王大会(5位)以来、9戦ぶりに表彰台を逃した。

 開幕戦で表彰台に上がれなかったのは女子のW杯が始まった11-12シーズン以来6季ぶり。1回目に93メートルを飛び4位と出遅れた。逆転を狙った2回目は89・5メートルでその回3位だったが、順位を上げることはできず、同競技で男女を通じて最多となる54勝目もおあずけとなった。

 2回ともにジャンプに不利な強い追い風を受けたが、上位陣も同じ条件。高梨は「どんな風でも飛べるように練習してきた」と言い訳せず「悔しいです。1回目はタイミングを外してテークオフ(飛び出し)の仕掛けが遅くて上半身が空気抵抗を受けた。この順位が今の立ち位置」と現状を受け入れていた。

 3位のカリーナ・フォクト(ドイツ)とは0・2点差。昨季まで勝率が約6割と他を圧倒してきたとはいえ、来年2月に平昌五輪を控え、海外勢もレベルを上げており、今季は接戦が予想される。それでも「クロスゲームが続けば周りの人に知ってもらえる。女子ジャンプ一丸で注目されるようにしたい」と歓迎ムード。まだシーズンは始まったばかり。開幕戦だけで一喜一憂してはいられない。

 伊藤有希(土屋ホーム)は5位、勢藤優花(北海道ハイテクAC)は15位、岩渕香里(北野建設)は16位だった。マーレン・ルンビ(ノルウェー)が通算5勝目を挙げた。