エースの渡部暁斗(北野建設)は6位にとどまった。前半ジャンプ(ヒルサイズ=HS140メートル)で129・5メートルを飛び、首位と48秒差の8位につけた。後半距離(10キロ)では、2番手集団に早めに追いつき、前を追ったが最後で力つきた。「(集団を)引っ張った割には体が動いたが、強い選手を引っ張ると余力もなくなる」と悔しがった。

 「ノルウェー包囲網」に負けた。1人抜け出している首位のノルウェー選手を追いかけようと何度も第2集団の前に出て引っ張ったものの、集団にいた他のノルウェー人が自国の選手を勝たせようと、ペースを上げようとすると前に立ちはだかり抑え込んできた。結局、体力を削られラストで力尽きた。「作戦負けですね。1人で戦うのはつらい。相当、フラストレーションがたまかった」と振り返った。

 ただ、若手の山元豪(ダイチ)が7位に入り、平昌五輪の派遣基準をクリア。代表入りへアピールしたことには「最後まで良く頑張っていた」とたたえた。

 開幕前の直前合宿で転倒し、左脇腹に傷みを抱えたまま、2大会に出場した。個人戦は4戦を戦い、優勝1回、3着1回と五輪イヤーで上々の滑り出し。悲願の金メダルへ、徐々に加速していく。

 加藤大平(サッポロノルディックク)は23位、渡部善斗(北野建設)は37位、渡部剛弘(ガリウム)は39位、清水亜久里(ユーグレナ)は41位だった。