18年平昌(ピョンチャン)五輪代表最終選考会となるスピードスケート・ショートトラックの全日本選手権が今日16日、名古屋市ガイシプラザで開幕する。15日は会場で公開練習が行われ、前回総合優勝の菊池萌水(もえみ、25=稲門ク)が崖っぷちからの五輪切符獲得を誓った。

 日本史上初の姉妹4人同時五輪出場へ、菊池家の四女が「(500、1000、1500メートルの)全部頑張らないとまずいので、全部頑張ります」と必死さを前面に出した。9月の全日本距離別選手権、W杯派遣選手選考競技会でつまずき、総合ポイントは現在7位。同1位の五女純礼(19=トヨタ自動車)同4位の三女悠希(27=ANA)とスピードスケートの次女彩花(30=富士急行)は五輪射程圏内だが、上位と差が開いている菊池は厳しい立場だ。強化部推薦で代表5枠に滑り込むことが現実的な目標で「(結果は)準備したことについてくる」と完全燃焼で猛アピールする。

 ◆日本の五輪きょうだい同時出場 3人が最高で、96年アトランタ五輪の柔道に中村3兄弟が出場。佳央が95キロ級に臨み、65キロ級の行成は銀メダル、71キロ級の兼三は金メダルを獲得した。12年ロンドン五輪は体操の田中3きょうだい。和仁と佑典が男子団体で銀メダルをつかみ、理恵も女子の中心選手として注目された。菊池家は長女が美容師で、妹4人がスケートに取り組んでいる。

 ◆五輪への道 日本の出場枠は男女とも5。5人の代表を個人種目と4人で行うリレー(男子5000メートル、女子3000メートル)に割り振る。個人種目の男子は1500メートルと1000メートルが3枠、500メートル2枠。女子は1500メートル3枠、1000メートル2枠、500メートル1枠を得ている。選考会は9月の全日本距離別選手権、W杯派遣選手選考競技会と今回の3大会。3大会の成績をポイント化し、各種目(1500メートル、1000メートル、500メートル)1位は代表決定。残りは全種目の総合ポイントなどで選出し、最後の1~2枠が強化部推薦になる。