ノルディックスキー複合のエース渡部暁斗(29=北野建設)が19日、W杯(ワールドカップ)転戦から一時帰国した。11月の開幕戦3位、2戦目で今季初優勝。荻原健司の19勝に次ぐ、日本勢2人目の2桁勝利となるW杯個人通算10勝目に到達した。「思った以上に良いシーズンのスタートを切れた」と好感触をつかんだ。

 開幕前の練習で転倒。脇腹を痛めたが「今は痛みがなくなった」と回復傾向にある。今後は都内でケガの治療後、年明けのW杯転戦までは長野で調整する。平昌五輪が迫ってきた。「五輪自体に固執はしていない。チャンスだとは思うが1つの試合。平常心で五輪に向かいたい」。前回ソチ五輪は個人ノーマルヒルで銀。4度目の五輪を迎えるベテランには余裕が漂っていた。