東地区3位の川崎ブレイブサンダースが7連勝を飾り、30勝13敗とした。昨季の得点王ニック・ファジーカス(32)が、12日に誕生した長男ハドソンくんに勝利をプレゼントした。

 チームトップの26得点を挙げ躍動。試合後のヒーローインタビューで「月曜日に私の赤ちゃんが生まれました」と第1子の誕生を報告した。試合での活躍と息子の誕生に、会場のファンからは大歓声と温かい拍手が送られた。

 ファジーカスは「父になって初めての試合で、息子に恥をかかせたくなくて、良いプレーをしようと頑張った。まあまあかな」と充実感もにじませた。ハドソンくんは4250グラム、54センチで生まれ、ミドルネームには「カイト」と名付けた。「日本で生まれたので、日本の名前を付けたかった。カイトの発音が気に入った。4、5歳からバスケットボールを持たせたい」と穏やかな表情だった。

 1児の父である辻直人(28)も3点シュート4本や好アシストで14得点をマークし、勝利に大きく貢献。ヒーローインタビューでもファジーカスの長男誕生を祝福した。「家族ぐるみで仲がいいので、どうしても今日は活躍してもらいたかった」と笑顔。父親の「先輩」として、子どもの寝かしつけ方なども伝授しているという。

 川崎は、24日から東地区のチームと直接対決5連戦。16日終了時点で首位のアルバルク東京、2位の千葉ジェッツは31勝11敗、川崎は30勝13敗で1勝差に迫る。各地区2位以内に入ると、自動的にチャンピオンシップ(CS)進出が決まる。主将の篠山竜青(29)は「自分たちは去年のファイナルでの負けの悔しさを忘れていないし、今緊張感を持って試合ができている。この5連戦でどういう試合ができるかによってチームとしての勢いも変わってくるので本当に大事」と気を引き締めた。