平昌五輪(ピョンチャンオリンピック)個人ノーマルヒル銀メダルで、W杯総合優勝を決めている渡部暁斗(北野建設)が逆転で今季7勝目を挙げ、荻原健司と並んでいた日本勢シーズン最多勝利を更新した。前半飛躍(ヒルサイズ=HS106メートル)で11位と出遅れたが、後半距離(10キロ)で10人抜き。5戦ぶりの勝利で通算16勝目とした。

 得意の前半飛躍はK点手前で落ち、92・5メートルと振るわなかった。トップと1分4秒差でスタートした後半距離。中間の5キロでトップに11・4秒差まで詰めると、6キロ過ぎで先頭に立った。勢いは衰えず最後は2位に6・3秒差をつけゴールした。

 前回で日本勢23季ぶりの総合Vを果たし、モチベーションを保つのが難しい状況も威厳を示した。逆転劇に「胸を張っていい。最後まで押し切った。(軟らかい雪質で)力がない分、技術で走っている僕の方が有利だった」と話した。