世界ランキング21位の錦織圭(28=日清食品)が4年連続となる3回戦に進んだ。世界51位ブノワ・ペール(29=フランス)を6-3、2-6、4-6、6-2、6-3のフルセットで下した。対戦成績は錦織の4勝2敗となった。

 3時間に迫る死闘を制した。ペールのショットがネットにかかり、勝利が決まると錦織は何度も右手でこぶしを振った。顔は汗だく。そのままコートのベンチに腰掛けると、下を向いたまましばらく動けないほど力を出し尽くした。試合後のインタビューでは「苦しかった。やりづらい相手だった。最後の最後まで納得するプレーができなかった」と話した。

 天敵を退けた。ペールのプレースタイルは、凡ミスとスーパーショットの嵐。また、フォームが一定ではなく、打球のコースを読みづらい。何をしてくるか全く分からず、配球やくせを読みながらプレーする錦織には、非常にやりづらい相手だった。14年全米オープンに準優勝し、翌年の同大会では優勝を狙って乗り込み1回戦でペールと対戦。第4セットでマッチポイントを握りながら、フルセットの逆転で敗れた。同年の楽天ジャパン・オープン準決勝でも第1セット快勝しながら、これも逆転で敗退。重要な舞台で連敗を喫していた。それでも故障から復帰後、初のフルセットを戦い抜き、勝った。

 3回戦は世界12位サム・クエリー(30=米国)-同65位ジル・シモン(33=フランス)の勝者と対戦。「暑かったのでしっかり休みたい。プレーの質を上げて、細かい点を修正して臨みたい」と次戦をにらんだ。