卓球男子の張本智和(14=エリートアカデミー)が3日、中国から成田空港に帰国した。出場したワールドツアーの中国オープンでは、1回戦で元世界1位で12年ロンドン五輪金メダル、16年リオ五輪でも銀メダルを獲得した張継科(中国)を4-0のストレートで撃破し、大金星を挙げた。5月の世界選手権団体戦でメダルを逃してから初めての試合。出発前には「失うものは何もない。出るからには優勝」と気持ちを切り替えて臨んだが、また1つ進化の階段を上った。

 疲れも見せず到着ゲートに姿を現した張本は、憧れの選手に勝ち「勝てたことは自信になった。憧れだったのでうれしい」と素直な気持ちを吐露した。

 収穫があった一方で課題も残した。2回戦ではサウスポーの林高遠(中国)に1-4で敗れた。強さともろさが同居する現状で「左選手のサーブの対応が遅くなった」と反省も口にした。

 6日からワールドツアーのジャパンオープン(福岡・北九州市)が開幕する。地元開催に向け「チャンスだと思うので優勝を目指したい」と気持ちを高めた。