国際オリンピック委員会(IOC)は22日、IOC創設を記念する23日の「オリンピックデー」に合わせた式典をスイスのローザンヌで開き、卓球で五輪メダリストの福原愛(ANA)と14歳の張本智和(エリートアカデミー)らを招き、北朝鮮選手らと混合ダブルスの親善試合を実施した。朝鮮半島の南北融和などスポーツを通じた国際平和を呼び掛ける狙いで、韓国と中国の卓球選手も参加した。

 福原は「コート上ではライバルだが、コートを降りれば仲のいい友達」と笑顔で交流を楽しみ、北朝鮮の女子選手と組んだ張本は「日本の代表として参加できて貴重な経験。いろいろと感じられたらいい」と意義を語った。選手がサインした卓球ラケットは五輪博物館に寄贈される。

 IOCは2月の平昌冬季五輪で出場枠のなかった北朝鮮に特例参加を認め、アイスホッケー女子で五輪初の南北合同チーム結成や開会式での合同入場行進を実現させた。

 「スポーツ外交」に積極的なバッハ会長は2020年東京五輪、22年北京冬季五輪でも北朝鮮の参加を支援する考えを表明しており、北朝鮮選手とラリーを披露した式典で「われわれは親善試合を通じてスポーツの団結力を感じられた」と述べた。日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長らも出席した。