29日の男子団体総合決勝で、日本は合計253・744点で3位となり、開催国枠を除き全競技を通じ日本勢で初めて自力で20年東京オリンピック(五輪)出場を決めた。

右足首負傷の影響で内村は4種目に限って出場。「僕が流れを作らないと、ぐだぐだになると思ったので命をかけるくらいの意気込みをしてやりました」。予選で自身を含め3人連続で落下した1種目目あん馬の1番手でミスなく決め、チームを勢いにのせた。

4種目目の平行棒で田中が痛恨の落下ミスも、直後の好演技で、再び流れを取り戻した。得意の鉄棒では着地で乱れ悔しそうな表情を見せたが、14・400点の高得点をマークした。

15年大会に続く2連覇を逃し、うれしさと悔しさは「半々」。それでも「(団体は)何年やっても面白い。新しい色が増えた」と自身では初となる団体銅メダルを喜んだ。

15年世界選手権に続き、16年リオ五輪でも守った王者からの陥落。内村は自分が6種目できなかった分、白井ら8歳下の3人に「引っ張ってもらった」と感謝したが、「僕が教えることはまだまだある」。日本の「美しい体操」を後輩たちに引き継ぎながら、再び世界の頂点へ-。ここから厳しい戦いが始まる。