ショートプログラム(SP)9位の本田望結(14=大阪・関大中)がフリー8位の99・19点を記録し、合計150・62点で8位に入った。

シード権を持つ今大会2位の荒木菜那(愛知・中京大中京高)を除いた上位16人が全日本ジュニア選手権(11月23~25日、福岡)出場を決め、その場で10月の全日本ノービス選手権で推薦選手となった妹紗来(さら、11=京都醍醐ク)との直接対決が実現する。

緊張感を楽しむかのように、本田が練習通りの成果を発揮した。冒頭で3回転ルッツを成功させると、曲調に合わせて全身を大きく使った演技を披露。ジャンプの回転不足などミスがありながらも、全体の流れを失わなかった。「しっかりと落ち着いて演技ができた。この西日本選手権は全日本に行くために、スケート中心で時間をかけてやってきた。その成果が出て良かったです」。女優とスケートを両立する14歳は、ホッとしたような表情だ。

2年連続でつかんだ全日本ジュニア選手権の切符には、公式戦では初めてとなる妹紗来との直接対決の権利もついてきた。紗来からは試合前に「望結らしく頑張って」とエールを送られたといい「大きな試合で戦えるので、感謝しながら、お互い自分に集中して頑張りたい」。少し時間がたち、緊張感がほぐれると「本番になると、妹のことを考えると思う。自分に自信を持って『勝ちたい』っていう気持ちもある。逃げずに、正直な自分で戦いたい」と本音を口にした。

昨季は試合で思うような結果が出ず、演技後に悔しげな表情を見せることが多かった。中2となった今季のシーズン前に「逃げずにちゃんと、自分に向き合おう」と腹をくくった。「フィギュアスケーターとして、認めてもらいたい」。その強い決意を胸に、ジュニアの大舞台へと進む。