佼成学園が3年連続日本一に王手をかけた。慶応と3年連続の決勝。FGで先制を許したが、返しの攻撃でQB山崎(3年)がTDランで逆転。その後も各QでTDをマークし、守備は慶応に最後までTDを許さず。25-3の快勝で、秋は3年連続3度目の関東制覇となった。12月24日の大阪・ヤンマーフィールド長居での全国決勝では、関西代表の立命館宇治と初の対戦となった。

佼成学園はキックオフ後の守備で、慶応にゴール前まで攻め込まれた。TDはあと1ヤードで阻み、FGの3点にとどめた。これでペースをつかんだ。ラン、パスのバランスいい攻撃で攻め返し、山崎が4ヤードのTDランで逆転。第2Qにも山崎が5ヤードランでTDし、13-3で折り返した。

第3Qにはリバースのランと見せ掛けてパスのスペシャルプレーでTD、第4Qには山崎が5ヤードで3本目のTDでダメ押しした。山崎は要所でいいパスも決め、最優秀バック賞も受賞した。「走る方が得意。オレが決めてやろうと思った。思い通りの試合ができた」と笑みを見せた。

春を含めると5季連続の関東制覇となる。昨年まではパス中心の攻撃力で圧倒してきた。今年残った先発メンバーは守備中心に4人だけ。山崎が中心となるオプションのランも採り入れ、その成果を決戦で発揮した。「今年は圧倒する力はなく、連覇の意識はなかった。全員がまとまって戦ってきた結果で、ホッとしている」と安堵(あんど)した。

LB寺田主将と2人は、同じクラブで小3からフラッグフットボールを始めた。2人を含む3年10人は佼成学園中から6年間一緒に汗をかいてきた。仲もよく、息も合っている。中3時にはフラッグの全国大会決勝で、慶応中に敗れて優勝を逃していた。慶応にも当時のメンバーが大勢いた。寺田は来春慶大に進学予定で「リベンジできて、区切りもつけられた」とニヤリとした。

今年はあいさつなど生活面から厳しさを打ち出し、チームを引き締めてきたという。「あと1カ月も厳しさを求めて、しっかり練習して勝ちたい」と、4チーム目となる3連覇を目指す。