12月6日、鈴鹿サーキットでスーパーフォーミュラの合同テスト・ルーキードライバーテスト2日目が行なわれた。21名19台が参加し午前2時間30分・午後2時間の計2回の走行セッションを行ない、午前は野尻智紀(TEAM MUGEN)が1分37秒297、午後は中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)が1分38秒335のトップタイムを記録した。2日間総合では初日に1分36秒912を記録した福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が最速となった。

この日は雨予報で、午前の走行では時折雨がパラつく中で全車ドライタイヤでセッションがスタート。開始早々にシケインでF3王者でルーキーの坪井翔(JMS P.MU/CERUMO・INGING)がスピンを喫し、セッションは赤旗中断となった。テストが再開されると今度はS字でFIA F2帰りの牧野任祐(TCS NAKAJIMA RACING)がクラッシュしマシンにダメージを負った。

この後さらに中嶋一貴がヘアピンでコースアウトを喫する場面もあり、開始90分を経過したあたりから雨が降り始め路面が湿り始めると全車ピットイン。タイヤ選択が微妙なコンディションで、多くのチームが走行を見合わせた。セッションはこのまま終了し、トップは野尻、2位に関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)、3位に小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)が続いた。

午後は予報通り小雨が振り続け、全車がウエットタイヤでスタートしたが、セッションが進むにつれて雨が上がりドライタイヤでの走行が可能になった。

このセッションでは今季全日本F3に参戦した片山義章(UOMO SUNOCO TEAM LE MANS)が参加しスーパーフォーミュラデビューを果たすこととなった。片山は雨が上がり始めると早々にドライタイヤに履き替えタイムアップ、タイミングミニター最上位に表示された。その後は上位勢がコースインしてトップタイムが目まぐるしく変わり、残り30分になったところで中嶋一貴がトップへ。しかしその後は再び雨脚が強くなり、それ以上のタイム更新が果たされないままセッションが終了した。トップは中嶋一貴で、2位福住仁嶺、3位アレックス・パロウ(TCS NAKAJIMA RACING)の順。

今回のテストには国内からのステップアップを目指すルーキーに加え、海外から多くのドライバーが訪れた。ホンダがF1を筆頭に提携を結ぶレッドブルからも育成ドライバーが送り込まれ、2018年マカオGP優勝者ダニエル・ティクタムと、元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーの甥であるルーカス・アウアーは来季のスーパーフォーミュラ参戦が決定済み。

なお、来季から新車SF19が導入されることになっており、2014年から使われてきた現行車両SF14はこれで公式走行プログラムを全て終了することとなった。(山根玄紀・米家峰起通信員)